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建築基準法に書かれている防火構造の仕様の中には、土蔵壁や土塗り壁(外壁に下見板を張ってもよい)の規定もすでにありました。しかし、蔵ではない普通の住宅で、軒裏まで土や漆喰で塗り回すとなると、工事としてなかなかやりにくいことです。そこで、せっかく真壁に土壁で造った家であっても、軒裏の規制を守って防火構造にするためだけに、せっかくの木の軒裏に不燃ボードを張らなければならなかったのです。ボードの下には厚い野地板があって、そこで十分な燃えしろが取れていたとしても、木をむきだしにして仕上げることは許されなかったのです。
ところが、近日中に施行される予定の告示改正で「野地板およびたる木を、それぞれ30ミリ以上、45ミリ以上の木材でつくる軒裏」という仕様が認められるようになります。隣家からの火炎が軒裏にかぶってきても、建物内にある一定時間火炎が侵入してこなければ建物内部での被害は発生しない、という防火性能の考えから「木材に十分な厚みがあれば、木をあらわしたままの仕上げでよい」ということになったのです。
法律は時代につれて変化する生きものです。防火構造の細かな仕様も、時代を反映して少しずつ改訂を重ねてきています。高度経済成長期には、新建材による防火性能の確保にその力点がおかれていましたが、環境に配慮する社会をめざすという流れの中で今、「準耐火構造」や「防火構造」に木や土を使うことのできる選択肢が広がる方向になってきています。そしてその答は、特別な新しい構法にでなく、自然素材を使った伝統的な木の家づくりの中に、すでにあったのです。
この数ヶ月の間に、伝統構法にも関係する告示が次々に出されています。先人の代から次の世代へと、「よいもの」が時代に合った形でつながっていくことが真の伝統です。「いつまでも受け継いでいける技術」が何なのか。それを洗い出し、確認し、共有できるような形で次世代に継いでいくことは、とても大事ですね! |
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告示改正を伝える住宅新聞(04/4/5)
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