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ヨ:最後に、長谷川さんの設計で大事にしていることをお聞かせください!
長谷川:家の構造となる木組みがつくる空間。その空間力がいちばん大事です。生活が変化していく可能性をゆるすという意味でも木組みはすぐれています。木組みさえきちっとできていれば、あとから素人の人でも家をいじっていける、わかりやすさとおおらかさをもっていますね。それから、デザインはシンプルであること。家が空気みたいに自然で、どこがいいとか悪いとかあまり意識させないような家がいいですね。木組みでも、あまりに木組みの技術ばかりがびんびんと感じられるのではうるさくなりますから。普段着のように住めるのがいいですね。「長谷川さんはあまりデザインしてないじゃない」と言われることがあるんですが、ぼくとしては、基本的なことをきちんと押さえておいて「なにもしてない空気のような」というところに至るまでが設計の仕事だと思っているんです。あとは住まいてっが自分の生活を表現していけばよいのです。
対談を終えて/ 持留さん一家は、ぼくが口先で吹聴している「働く家」をとうとう実践し始めてしまった。それを可能にする民家のおおらかさに改めて感服。今度は、育っていく子どもさんたちと共に体験する「働く家」の話を、こちらが聞かせてもらう番である。それをとても楽しみにしている。
ところで、近頃、本のタイトルや企業の家づくりのコンセプトに「働く家」というのを見かけたりする。「働く家」というのは住む人との共働で成り立つものであるから、多くの人にチャレンジしてもらって、大地を循環し、人を元気にする家づくりの競争が起きればいいと思う。(長谷川敬)

編集後記/ 私が住んでいる高根町に、長谷川さんが建てられた家があるのでおじゃましてきました。自家用の畑、合併浄化槽による水処理、太陽エネルギー利用と、「働く家」の要素がそろっていました。でも、何よりも感じたのは、そこに住まわれているSさんが、この家にぴったりの方で、手仕事や畑仕事を存分に楽しみながら、生き生きと暮らしている、ということ。この日も、自宅でとれた青ばた大豆を粉に挽いて、もたせてくださいました。(持留ヨハナエリザベート)

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