試験所ではまず、イエシロアリの実験を見せていただきました。スギの黒心、赤心、辺材の3つを並べた上に透明な筒を立て、その上に筒の真上にあたるところに穴のあいた入れ物をおき、イエシロアリがどちらの筒に移動するかを見ます。黒心と赤心、赤心と辺材とで、どちらのほうにイエシロアリが移動するかを見せてもらいました。黒心のスギには、殆どイエシロアリは居なくなりました。また、天然乾燥、中温乾燥、高温乾燥の杉、藍染液を塗った杉、それにホワイトウッドの集成材を2007年6月から2007年9月までイエシロアリの巣のうえに置いたものも見せてもらいました。まだ、まとめは出てないともことでしたが、いまのところもっとも成績がよいのはうれしいことに天然乾燥材のようです。今後の報告が楽しみです。
実大強度試験機でのスギ梁破壊試験
次は今回の試験所でのハイライトとして、スギの破壊試験をしました。長く放置していた胴割れの大きい梁材と新しい梁材(いずれもT.Sウッドハウス協同組合の材)のヤング係数を非破壊試験で調べました。FFTアナライザーという測定器で比重と木材を叩いたときに発生する固有振動周波数から、ヤング係数を求めることができるそうです。さすが、TSウッドハウスの材は、胴割れがあってもヤング係数E90。最大曲げ強度は9t台有りましたが、胴割れが大きい材は曲げでなくせん断破壊が先行し、6tという結果。「林業試験場での破壊実験の杉の悲鳴に心揺さぶられました(中村建築・中村武司)」との感想を後日いただきました。私たちが立ち会った実験は、TSウッドハウス協同組合がこの試験所でひんぱんに行っていることです。研究者としてでなく、山から木を出す立場の責任として、自分たちが供給する材の強さや性質を自分たちで科学的に検証し続ける努力を続けてきたTSウッドハウス協同組合の姿勢には、頭が下がります。
その後、住宅資材性能試験棟も見学しました。ちなみにこの試験棟はTSウッドハウスの杉厚板を使って私の事務所で設計したのですが、実大強度試験棟に比べて温度日変動の変動幅も小さく、気温も2.2〜2.9℃低いそうです。スギ材の調温調湿機能はすごいですね。
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