「昔のいなかの家」を思い浮かべてください。家の南側はすぐには部屋になっていなくて、外から入ってきた人が靴を脱がないままで腰掛けてお茶を飲んでいったり、おばあちゃんやネコが日向ぼっこしたり、小さいこどもがおもちゃで遊んだりできる「縁取り」のようなスペースがあります。それが縁側です。縁側の内側は部屋になっています。部屋との間に明かり障子が入り、外の光をやわらかく取りこみながら、外部からの視線を遮っています。縁側の外側は外で、間にはガラス戸やアルミサッシ、雨戸が入り、雨風や寒さをふせぎます。縁側は「部屋」と「外」との間に入った緩衝地帯です。
辞書によれば「座敷の外側にある板敷きの部分」とあります。座敷に居ながらにして、縁側の向こうの庭を楽しむ。縁側がつくのは接客空間である座敷の外にだけではなく、ふだんもっともよく使う生活空間と庭先空間のつなぎとしてつくことも多いものです。洗濯物を干しに外に出たり、雨の時の室内干しに使ったり、そこでちょっとした作業をしたり、外から直接部屋にあがったりおりたり・・・。内と外との中間領域のあることで、生活動線がとてもよくなります。 |
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