02 基礎について

担当:岸本耕(吉川の鯰)治田竜一(治田工業)、松井郁夫(松井郁夫建築設計事務所)(文責)、

足元がフリーになることによって、木造住宅は地震から守れるのか?検証に期待する。

基礎の項目では、コンクリートの使用や土台に対する懸念や疑問が多く寄せられた。特にアンカーボルトを使用しない足元フリーの場合の免震効果などの検証を願う声が多く、石場建ての実現や優位性に意見が集中して28回答にのぼった。一方で実践者は少なく、回答から見られる施工例は3例にとどまっている。

1. 石場建ての優位性を再確認すべき

①メンテナンスや風通しの面で優位

・シロアリ対策にもなる。
・石場建ての家は、本来長寿命なのではないか。

②石場置きは、究極の免震である

・東南海地震のおりに聞き取り調査をしたが、石場建てで倒壊した建物は無かった。(大工・工務店)

2. 石場建ての実現を望む

①基準法を改正して、石場建ての許可や手続きを簡便にして欲しい

・社寺などに使われている伝統的な技術であることから、文化面からも認めて欲しい。
・煩雑な手続きも簡便にして使いやすいようにして欲しい。

②石場建てという選択肢があることを、もっと広く周知すべきである

・限界耐力設計法などの構造計算によって、石場建ても適合であることを世間に広げる必要がある。

③基礎コンクリートの使用に疑問

・解体時を考えると、 エコロジーな伝統構法に馴染まない。
・使用に反対ではないが、コンクリートの劣化以上に長持ちする素材・構法はないか?

3. 足元フリーの検証が必要

①石場建ての科学的検証が必要である。

・E-デフェンスの実験結果を元に検証し、固めるばかりがいいという傾向を変えるべきだ。。

②アンカーボルトによる緊結に反対する

・台風にはよいが、地震に対して不利である。
・金物は最低限の使用に限る。
・すべることによって免震効果があるはず。

③土台の使用に反対する

・木を横に寝かせて使うことは間違っている。
・火打ち土台は必要が無い。

4. 現行法に疑問

①基礎高さ300ミリでは風通しが悪くなる

・石場建ての建物ができなくなる規定である。

②鉄筋量が過剰になる

・ベタ基礎で併用した場合、上物に対して基礎が重くなりすぎる。

回答全体の印象として、足元を止めつけない構法が、伝統構法の条件ではないかという意見が多く、伝統構法の実現に期待のにじむ結果であった。

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