05 木材の扱い

担当:畔上順平(けやき設計)(文責)、 林美樹(ストゥディオ・プラナ)

伝統構法に適した木材基準・評価が必要!

1. 回答数の分布

まずは全体の回答に対する割合ですが、「木材の扱いについて」というテーマに対して、90%以上の回答が、建築資材としての「木材」の何らかの基準に焦点を当てています。

残りの10%のうち8%程度が木を使うことで、「山や環境にとって有益である」ことを示唆する回答をしています。またその山を維持していく為の「補助金制度の施策検討」を訴える声もありました。10%のうち2%がその他の回答で、「材の薬剤処理の問題」や「木の性質を教育の中で教えていくべき」などの違った視点からの意見がありました。

2. 木材についての基準は「緩やか」であるべき

多くの方が回答しているのは「木材の基準」という視点です。この基準が数値によってだけ振り分けられることへの疑問や要望が多く寄せられています。この基準の中で、「緩やかな基準」をもっと認めていくべきという意見と「数値や法的に定められた基準」を見直していくべきだという意見が大半を占めています。

「緩やかな基準」を認めるべきという意見の中には、「木は生き物、工業製品と同じ基準ではない」「木は幅のある緩やかな基準にするべき」「大工の技量、現場に任せる基準も必要」「工法にあった基準を定めるべき」といった意見がみられました。

そして、「数値や法的に定められた基準」に対する意見の中には、「乾燥方法」「含水率」「JAS認定」「等級・樹種区分」などについての意見が見られました。

3. 高温乾燥材の問題点

特に「乾燥方法」については、「人工乾燥材、特に高温乾燥材は、含水率を下げるだけで、その他に多くの問題がある」「人工乾燥は艶、香り、粘りがなくなる」「長持ちする家づくりをするなら天然乾燥、水中乾燥が適している」「そもそも乾燥を考えるには伐採時期を考慮する必要がある」など、経験を基にした具体的な意見が多く見られました。

一方、ほんの少しだけの超少数意見として、人工乾燥材のメリットを訴える意見もありました。「含水率」については、「構造材含水率20%以下という設定は、天然乾燥では不可能」「含水率の低いものが優良木材ではない」といった、固定数値に振り回されている現状が伝わってきます。

3. 無垢の木の特性を活かした評価基準、評価法を

「JAS認定、等級、樹種区分」については、「ハードルの高さや不利な区分設定」などへの疑問や要望が多く寄せられています。

その他粘り強さなど、一定の評価を受けていない項目への評価を求める声や、
無垢の木の特性を活かした評価基準や方法を求める声などが見られました。

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