SURROUNDED

SURROUNDED ×3のながれ 「なにか気持ちが晴れず、なにか滞っている感じがする」そんな相談から始まりました。 数年前先代からの庭をつくり直し、今どきのキレイでサッパリとしたガーデニング空間へ。半年ほどが経ち、その空間へ立ち入ることが減り、徐々に違和感を意識するようになった。 庭をつぶさに見ていくと途切れている所が声を上げはじめる。道と人の断絶、植物と石材の断絶、枝葉と空の断絶、デザイン意志と空間との断絶、庭と建築の断絶。それらの象徴となる場が庭の隠れた部分から出てきました。空気穴。井戸のようなモノの存在。「昔は井戸があった気がする」モルタルを割り、空気穴である塩ビ管をたどっていくと沢山の建築ガラに行き当たった。その井戸は庭づくりで出た不要なモノで埋め尽くされ、形だけの空気穴で納められていた。 『それまでとこれからの景色をあつめ 包みこみ 舞い上がり そしてひろがる』 空と地上と地中、この三つの空間を包み込み一つにする仕組みとしての[SURROUNDED]を作庭した。地中には矢野智徳氏の提唱する立穴と横穴による風と水の通り道を施します。圧縮され窒息しそうな地面に呼吸できるよう穴を掘り、敷地内から出る砕石や瓦・剪定した枝葉を風が水を押すように敷き詰め、微生物の住処となる炭を入れ、表面を景色として整えた「風穴」(自分たちはこう呼んでます)で地中の環境を整えました。地上は建築、地域、歴史、土地の属性、そこに集う人々と繋がる「拠り所」としてのデザインを落とし込みました。空は枝や葉によって送られる風のひろがり、石や物体が指し示す方向性、それらが集まる場所としての空間づくりをしました。そして要となる地面の下を流れる川の力をかりる「井戸」を庭の景として復活させました。 ここに立った心は広がりを感じます ここに立った身体は心地よさを感じます ここにある循環はここにあるべきモノの力をかり、こことその先へと還元していきます 三っつの世界が家族を見守ります

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