施行中のデッキにて。ワークスクール当日のこどもたちの投票により、デッキは「もりごろう」と名付けられた。
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四天王幼稚園ワークスクール:ぼくがこれ、つくったんだ!

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釘の音が雨の園庭にひびく日曜日。

緑あふれる四天王幼稚園。官庁街のオアシスのよう。

今回は愛知県名古屋市の大工栓山(くぎやま)さんの指導で三重県津市の四天王幼稚園で行われた「ツリーハウス風デッキ作り」の様子を、三重県久居市の大工池山さんの取材をもとに構成したものをお送りします。

小さな大工たち

ワークスクール開始前、ちょっと緊張した面持ちで挨拶と説明をする大工の栓山さん。

7月3日。梅雨の雨音とともに、トントントン、トントン! 釘を叩く音がいくつも重なって乱れ打ちのように響いていた。かなづちを握るのは、まだ学齢に満たない子どもたち。「やってみるか?」と大工から手渡されたかなづちは、頭が重く、下がってしまう。1回目は手を添えてもらい、次には自分で・・・。自分の手の平よりもずっと長い大きな釘を懸命に打つ。はじめのうちはたどたどしかったのが、だんだんに要領をつかんできて、小気味よい音をたてはじめる。親たちは、知らぬ間に成長している我が子の姿に目を見張る。

日曜日の朝10時、小雨模様となりましたが、およそ20家族ほどが集まりました。

「こうやって枝の端っこをしっかり地面につけとかんと、ちゃんと削れへんやろう?」 枝の皮むきに挑戦している子どもの手をとって、コツを教える父親。釘打ちの上手な子が、うまくできないで困っている子の釘の頭を叩き込んであげる場面もあった。普段の日曜の朝とは違う時間が流れている。

ツリーハウス風デッキが組み上がってくる!

最初はうまくやれない子も、自分でできるようになってくると表情が活き活きとしてくる。

お父さんに教わりながら、真剣な面持ちで木の枝を削る親子。

ここは、三重県津市四天王寺(してんのうじ)の境内にある、四天王幼稚園。県庁にほど近い町なかにあることを忘れさせるぐらい、背後に山をもつ境内の緑は濃い。ここで、木の家ネットのメンバーの大工栓山たちによる「ツリーハウス風のデッキ」づくりワークスクールが行われた。合羽を着込んだ園児約20名とその家族。そして、当日、ボランティアで参加した総勢15名の大工たち。プロと親子が入り交じり、床板や躯体の塗装、手すりにする枝の皮むき、デッキの床板の釘打ちなどの作業をした。前日までに大工たちが組んだ、構造しか見えていなかったデッキが、だんだんに形にあらわれて来た

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左/本職の大工の指導を受け、枝にのみをあてる園児。右/大工育成塾の塾生で、現在名古屋の工務店で修業中の猿谷春奈さん(横顔の方)。大工になりたくてこの世界に飛び込んだばかりの23歳。