木の家ネット事務局 八ヶ岳便り

2019年2月10日

2/8 京都大学生存圏研究所での北守顕久先生の講義

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2/8(木)の午前に、京都大学生存圏研究所 北守顕久先生に、伝統木造の柱・梁フレームや仕口の「壊れ方」について、豊富な実験や解析の経験をもとに、ご講演いただきました。Facebookでの非公開での呼びかけで周知された講演にもかかわらず、全国から多くの大工、設計者、材木関係者、学生などが80人以上も詰めかけ、講演会場を予定していたよりも大きなホールに急遽変更しなければならなくなるほどでした。

北守顕久先生は2015年に「木造伝統構法の理論化に向けた構造要素の解析で、林材関係の優れた研究に与えられる大熊賞を受賞、2016年「雇い竿車知栓留め柱-梁接合部の引張性能評価式の提案」日本建築学会奨励賞を受賞。これからの木造伝統構法を科学的に解析する動きの最先端を担っていく新進気
鋭の研究者です。

今回の講演を北守先生に依頼したのは、宮内建築の宮内棟梁。常日頃、先生の研究の試験体のディテールについて実務者として助言をしたり、試験体を製作したりしている関係で「仲間に聞いてもらいたい」と、宮内さんからお願いした次第。

講演前、集まった大工たちに「強く作りすぎたら、あかん!大工はどうしても胴付きよくぴったりと作りたいもんや。けど、強く作りすぎると、それが柱を折って、倒壊に至ることもある。強さと変形性能とのバランスを考えなあかん」と熱心に語る宮内さんの姿、カッコよかったです!

断片的になりますが、講義やその前後の話の中から、印象に残ったフレーズをいくつか。

伝統木構造は、コンクリートや鉄骨と比べればやわらかい材料で作ること、柱よりも太い梁を横に差したり架けたりすることなど、イレギュラーで難しい課題をはらんでいる。

日本で建てるので、地震を想定しなくてはなりません。昔は「また建てればいいさ」という諦念もあったかもしれませんが、人命や財産の尊重という点から、今ではそういうわけにはいかない。

「ごくまれ地震」までは土壁の耐力でかたく耐えつつ、「想定を超える大地震」には、土を落とし、貫や仕口がめり込み合い、摩擦することで変形性能を発揮しながら、層間変位角1/15くらいまでは倒壊することなく持ちこたえなくてはならない。

「強さとしなやかさを兼ね備える」という、相反する要素をどのようにバランスさせるのか、柱と梁の寸法バランス、木同士を組む仕口の選定など、大工には多くの判断と工夫が求められます。

などなど・・。会場からは大工たちからの質問が飛び、それに生き生きと答える先生の姿が大学の研究者と実務者とのこれからのあり方を示唆しているようで、印象的でした。

講義では、実際に加力試験をしてみると「どのように壊れるのか」これまでに先生が関わってきた実験結果のグラフや写真を見せていただきました。次の写真は、柱と梁をつなぐのに「雇い」入れ「車知栓」で止めるケース。

この写真では、車知が破断しつつも、破断したピースの摩擦で、柱と梁とをつなぐ雇いの抜けを防いでいる様子がわかります。襟輪の深さがもう少し欲しいところ、かもしれません。どのようにして車知栓が潰れるのか「襟輪」の位置や深さの寸法が、それにどう関係するのか・・・大工たちには、写真をみるだけで「ああ、こうなるのか!」と腑に落ちることがたくさんあったことでしょう。

講演の後は、加力試験をする研究所内の施設見学もさせていただきました。

Eディフェンスでの、伝統構法の性能を検証する実大震動台実験から7年。

http://green-arch.or.jp/dentoh/experiment_edefense_2012.html

損傷観察要員として「どう壊れていくのか」を見た大工たちは「どうつくってはいけないか」「どう造れば良いか」を突きつけられました。

途絶えていた石場建てを新築で施工する事例も増えて行きている中で「強さと変形性能とのバランスが悪く、危険な事例も見受けられる」と宮内さんは言います。「また実大実験せな、あかんな」と。

昔は「地震でどう壊れるか」を、観察、検証、解析することはできませんでした。今はそれを、実大震動台実験、加力試験、要素試験などで科学的に検証できる時代です。

より安全性の高い設計とは?施工とは? これまでやってきたこと、親方から習ったことを無条件に鵜呑みにするのでなく「これで本当にいいのか?」と自問自答することが、次の工夫をうむのでしょう。

そのような姿勢で当たることで、常により良く変革しながら、伝統木造が未来へつながっていくことを願います。

最後に、生存圏研究所で目にした面白いものをご紹介しましょう。木の自転車です!なんでも木で作ってみよう!ということなのかな・・。プラスチックや金属が、木で置き換わっていったら・・日本の山にとってはいい話ですし、温かみがあって、素敵ですね。

 

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2019年2月6日

お役目終わって、燃し木になってくれた水車小屋

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「なにょ〜 かせいでるで!」って、地元のおじいおばあには声かけられちゃいますが・・うちのペチカで焚く「燃し木」をもらってってるところ。
正味30分。移動したり、積み込んだり、下ろしたり含めて1時間「かせげば」数日分の暖が取れるし、かせいでる間は、あったかい!

田んぼの間を縫うように巡っているセギの水で、昔、水車が回っていて、それでお米を搗いて、精米していたのです。いつしか動力は電気になり、バッタリはモーターの精米機になりましたが・・それでも共同の村の精米所は、セギの流れの上にあったのです。鉄でできた水車の残骸が、ずっと小屋の片隅に置かれていました。

この小屋を、年明けに潰す、という話を、元旦の朝に村の郷社で氏子総代さんから聞いたのです。「持留さんちぁ、木ぃ、いくらでも燃すずれ? 持ってけし!」って。

まずは第一弾、めぼしい構造材を借りてきた軽トラに目一杯積んで確保。

あとは、ちまちまと、おそらく重機でガシャン!と潰した山から、板材の残骸を持ち出します。乾いていていい燃し木になります。

鉄は鉄くず屋に。精米機はそのまま使わないとしても、誰かがモーターどりはするでしょう。あとはほとんどうちで燃せて・・残るのは、コンクリートのガラぐらい。別の日に行ったら、農業委員会のおじさんがツルハシでガンガン壊して、砕石として敷き詰めてました。燃せないのに、大変な作業・・ご苦労様です。

びっくりするのは、土台がかなり腐っていること。まあ、基礎なしで、地面に直接敷いてるから無理もないのですが。

さすがに山となっているすべてを持ち出すのはムリで、最後は現地で消防が焚き火することで決着しました。せめて構造材は余さず、持って行きたいなあ・・と思っていた頃に、頼もしい助っ人が二人!

1/25に韮崎であった高橋昌巳さんの講演会に出席して、夜、うちで呑んで行った木の家ネットの仲間です。すぐ近所の横山さんと、岐阜の八百津からきてくれた各務さん。二人ども大工ですから、チェーンソー仕事、ガンガンしてくれて「あっちゅう間に」積み込んで運んでくれちゃいました。
ありがとう!助かったさよ〜〜!

それにしても、今どきの家、解体したら、ここまできれいに片付くのだろうか。もっと、扱いにくいゴミがたくさん出ちゃうんじゃないかなあ・・などということも、考えさせられるのでありました。ほとんどが燃せちゃう=土に還る=始末のいい家!というのも、環境に負荷をかけないという意味で、大事よね〜

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2019年1月11日

建前直前の工務店で、おさんどん!

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正月休み明け早々、徳島で大きな建前があるというので、大忙しの宮内建築。うちの長男がここで下宿人としてお世話になっていたりもするので、関西での用事をしつつ、三度のご飯の「まかないおばちゃん」をしてきました!

宮内建築は、作業場の外に屋根がかかっていて、材料置き場になっています。この材料置き場の奥にある部屋に住まわせてもらっている長男曰く「バイクが奥に停められなくなってくると、ああ、建前が近いんだなーっていつも感じるけど、今回は、ほんと、すごい量!材の間を縫って、部屋にいく感じ」

きれいにカンナがけされている木の肌は、美しくて、いい香りを放っています!

ここに来る前に見た、ラコリーナのバウムクーヘンみたい?!

一本一本の端部に、番付が打たれています。

大きなトラック2回分の、ものすごい分量。一便のトラックがでた夜にも、翌朝の二便に積むものを作っていました・・。
宮内建築は女系?の工務店です。親方以外は、全員女子!賄いメニューは、山菜おこわ、白菜と豚肉の味噌マヨ炒め、じゃがいもサラダ。

朝ごはん食べ終わって・・二便のトラック待つばかり。最終の結束をしています。間も無く、行っていらっしゃい〜〜

■ 大工風チャンネル 建前ドキュメンタリー

■ この現場が 日テレニュースで紹介されました!

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