手水舎

長らく待っていただいた綾部の由緒ある神社の手水舎、木工事終了。手水鉢は綾部藩初代藩主の九鬼さんが奉納した自然石をくりぬいた野趣のあるもので、400年前の人が楽しみながら選ばはったんやろうな、と想像すると楽しくなる。この手水舎の蔦石に御影の切り石が据えなおしてあったことやすぐ横には地元の方が奉納した超立派な四方転びの手水舎があることから、目指すは行の草、控えめですっきりした姿。もとは柱だけ磨き丸太の予定が、再考して桁梁も丸太に変更。板金屋さんは氏子の方で、予算の都合で立平葺きの予定だったけど、建屋を見て「平葺きにします!」とのうれしい言葉。病気仲間やね。社寺や古民家、地元の方々が途方もない期間大事にされてきて、その思いの積み重ねの上で初めて残っているということ、それを今引き継ぐときに大工として関わらせてもらっているということ、あらためて背筋が伸びる思いです。

1坪弱の小さな建屋です。

1坪弱の小さな建屋です。

ヒカリ付けの様子。馬鹿板に木口板にレーザー、そしてよく切れる刃物と根気

ヒカリ付けの様子。馬鹿板に木口板にレーザー、そしてよく切れる刃物と根気

作業場で仮組し、仕口の微調整。今回は表情を出そうと欲張り、癖のある丸太を多く使ったため思った以上に手間がかかりましたが、満足の出来になりました。

作業場で仮組し、仕口の微調整。今回は表情を出そうと欲張り、癖のある丸太を多く使ったため思った以上に手間がかかりましたが、満足の出来になりました。

金田 克彦さんのギャラリー一覧

もっと見る
© 2024 kino-ie.net. All Rights Reserved.
crosschevron-leftchevron-rightchevron-left-circle
linkedin facebook pinterest youtube rss twitter instagram facebook-blank rss-blank linkedin-blank pinterest youtube twitter instagram