歴史的な街並みと現代建築の密集する埼玉県川越市の街中に、自然を楽しむ街の家はあります。
コンクリートの建物やアスファルト舗装を横目に、敷地全体に表土を残し、落葉樹や草花、菜園、浸透池など潤いのある大地づくりに欠かせない要素を持ち合わせています。
割栗石と小松石にてつくられた石場建ての床下には一年を通して程よい風が流れ、バッファーゾーンとして機能する外構ともなじみ良く、露出させた土の上には再利用した古茅を敷いて仕上げています。骨組みは近くの山で育った西川杉や西川桧を手刻みで加工し、古材と共に適材適所に配慮しながら組み上げ、長きに渡り維持管理のし易い伝統的な構法としています。板張りの外観からは、防火上は大丈夫?と時々質問をいただきますが、断熱性の高い木材は実は燃え抜けしにくい材料であり、防火規定にも適合しています。
今後経年変化で木材の色は深みを増し、大地や歴史的な地域とも馴染んでいくことでしょう。
木造軸組構法 落とし込み板壁 平家建て 27坪