自然に背いた生き方は限界にきている

(有)無垢里 一級建築士事務所
金田正夫さん

尋常ではない猛暑に誰もが音を上げた今年の夏。その終わりかけのタイミングで、環境問題に向き合い続け、省資源の家づくりに取り組む金田正夫さんのお話に触れるのは、私たちにとって意味深いことだと感じます。環境問題のお話は深刻だけれど、金田さんが提案する対策法、その一つである自然と正面から向き合う家は、質素でストイックではなく、柔軟で人懐っこい! その印象は金田さんのお人柄そのものです。

金田正夫(かねだまさお・74歳)さんプロフィール
1973年、工学院大学建築学科卒業、同年図師建築建築研究所入社 。74年に都市建築計画センター入社 。83年に独立し、一級建築士事務所 金田建築設計事務所開設 。2011年、法政大学大学院工学研究科建設工学専攻博士課程修了博士号取得。建築士として活躍するほか法政大学非常勤講師を務め、現在も大妻女子大学で環境問題と建築に関する講座を担当。著書に『春夏秋冬のある暮らし─機械や工業材料に頼らない住まいの環境づくり─』(風土社)がある。

今回の取材は、東京は代官山にあるオフィスで。打ち合わせ用のテーブルは木戸と背の低い箪笥を合わせたもの。「椅子も捨てられそうになっていたものを、いただいて利用しています」。撮影/小林佑実

今回の取材は、東京は代官山にあるオフィスで。打ち合わせ用のテーブルは木戸と背の低い箪笥を合わせたもの。「椅子も捨てられそうになっていたものを、いただいて利用しています」。撮影/小林佑実

土間+ガラス戸で、住宅街の通りに対してオープンな印象。「ギャラリーとしても使っているスペースなんです。行き交う人が覗き込んで、ふと目が合うのも楽しいですよね」。撮影/金田正夫

土間+ガラス戸で、住宅街の通りに対してオープンな印象。「ギャラリーとしても使っているスペースなんです。行き交う人が覗き込んで、ふと目が合うのも楽しいですよね」。撮影/金田正夫

地球環境を守ることは
最大のミッションです

⎯⎯⎯ 自然素材の家づくりに取り組むようになったきっかけから伺えますか?

金田さん(以下、敬称略)「地球環境のことが私の根幹というか土台になっています。そこからお話ししてもいいですか?」

⎯⎯⎯ もちろんです!

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